はじめに
私は2017年の2月にアスペルガー症候群と診断されました。
診断後、「ということは今の仕事は続けない方が良いのではないか?」「アスペルガーに向いた仕事があるんじゃないか?」という事を考ました。
そして考え着いたのがプログラマーという職種でした。
しかし、未経験・30歳過ぎということもあり、プログラマー一本で転職活動を考えるのはリスクが高いと考え、他職への転職活動も並行して行いました。
本記事では、「実際にアスペルガー症候群の人が転職活動を行う時、何に気をつければ良いか」という事を書いていきたいと思います。
アスペルガー症候群とは?
そもそもアスペルガー症候群とは何か?
聞いたことはあるが、詳しくは知らないという人が多いのではないでしょうか?
アスペルガー症候群とは「自閉症傾向を持っている中で、認知・言語の遅れがないものをいう」とされていて、次の3つの傾向があるとされます。
- こだわりが非常に強い
- コミュニケーションで融通が効かない
- 社会性が独特
これらの特性により、「他の人が拘らない事に拘る」「繰り返しが苦ではない」「自分のルールを何より大事にする」といった特徴が現れてきます。
実際に活動してみて
アスペルガー症候群が転職活動時に気をつける事は、大きく3種類に分かれます。
- 仕事の探し方
- 面接時の話し方
- 仕事の決め方
それぞれについて、自分の体験を交えて注意点を提示していこうと思います。
仕事の探し方
転職先を探す時、何を基準にすれば良いでしょう?
給料?仕事内容?働く場所?
前述した通り、アスペルガー症候群の人は強い拘りを持っています。
その拘りの対象はそれぞれで、給料だったり仕事内容だったり働く場所だったり、その他の何かだったりします。
アスペルガー症候群の人が転職活動をする前には、自分がどのような拘りを持っているか、をハッキリ認識しておかなければいけません。
「そんなの普通は分かっているでしょう?」と思われる方もいるでしょうが、案外自分の拘りは気付いていないものです。
自分の拘りに気づくにはどうすれば良いでしょう?
例えば次の手段があります。
- 自分の過去の日記、SNSの投稿を見返してみる
- 親しい人に聞いてみる(周りの人の方が分かっていることもある)
- メモ書きする
こうして自分の拘りが把握できたら、それを元に入りたい会社を探していくと良いです。
ついでに「どうして自分はそれに拘りを持っているのか?」という事まで自覚しておくと、面接時の自己紹介・志望動機が言いやすくなります。
面接時の話し方
アスペルガー症候群の人が面接する場合は、次にような悩みが出てきます。
- アスペルガーである事を話していいものやら
- ついつい長く話しすぎちゃう
- 変な人思われる
一つ一つ見ていくと…
- 言っても言わなくてもいい。言ったことにより不採用になることもあるが、そのような会社に入っても適切なサポートが受けれずに苦労するだけ。ただ「上手く説明できる自信が無い」という場合は、言わないという選択肢もありです。
ただし、うつ病などの治療中の場合は、言っておかないとトラブルになることもあるので、現在の治療状態も含めて「就業に問題なし」という事を伝えるべきです。 - 面接指導を受けるが一番です。大体教えられるのが「結論から話す」「細かいことは聞かれたら答える」などです。
転職エージェントなどが面接指導を行なっているので、そちらに参加するのも良いです - 会社は変じゃない人ばかりではありません。人によっては「変わってるけど、個人的には好き」と思ってくれるでしょう。むしろ、そう思った上で採用してもらった方が、就業してからやりやすいと思います。
アスペルガー症候群の人はどうしても面接を苦手に感じてしまいますが、対抗策はいくらでもあるので心配する必要はありません。
仕事の決め方
転職活動を続けていくうちに、いくつか内定が出てくると思います。
内定が出たけど、ここで決めるか断って続けるか、という選択肢を迫られることもあるでしょう。
この時大事なのは「一人で決めないこと」です。アスペルガー症候群だと一つのことに集中しやすいので、「実は全然合ってないんだけど、一項目だけ良さそう」という会社に決めてしまい、後で苦労することになりかねません。
必ず家族や友人、主治医に最悪転職先の人に相談するなどして「本当にここで良いのか?」という事を徹底的に検討すべきです。
終わりに
本記事ではアスペルガー症候群の人が転職活動時に気をつける事を書かせて頂きました。
アスペルガーに限らず、ADHDやLDの方にもそれぞれ違う注意点があるでしょうし、いわゆる定型発達の方々も、私たちとは違う悩みや注意点があると思います。
大事なのは、何かにチャレンジする時は事前に自分がどういう人間なのか把握し、添えに基づいて実行する事です。
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